【注意喚起】相次ぐ情報漏洩、怖がりすぎもNG|防災士が教える「正しく怖がる」考え方

うさ夫のネットセキュリティ

皆様こんにちは、防災士うさ夫です。

ここ最近、情報漏洩のニュースが本当に多いですよね。

10月19日には、阪急阪神百貨店の親会社エイチ・ツー・オー リテイリングが、予約サイト経由で約126万件の個人情報が漏えいしたと発表しました。同じ日に、ジョーシンやセカンドリテイリングも不正アクセスを公表しています。

そんな中、SNSでは「もう何も信用できない」「ネットサービスを全部解約した」という声がある一方で、「どうせ自分は大丈夫でしょ」という声も見かけます。

うさ夫としては、どちらも少しもったいないなと感じています。怖がりすぎて疲れてしまうのも、無関心で放置するのも、結果的に損をしやすいからです。

そこで今回は、防災の「正しく怖がる」の考え方を使って、情報漏洩との付き合い方をまとめました。

結論:怖いのは「漏洩」そのものより、そのあとの二次被害

先に結論です。

企業側の漏洩は、私たち個人には防げません。だから「漏れたあとに被害を広げない」ことに力を入れましょう。

ポイントは次の3つです。

  1. 何が漏れたかを確認する(メールアドレスだけなのか、パスワードやカード情報まで含むのか)
  2. パスワードの使い回しをやめる
  3. 「漏洩しました」という連絡をそのまま信じない(偽物の可能性もあります)

今年の情報漏洩は、たしかに過去最悪のペース

「最近多い気がする」という感覚は、数字でも裏付けられています。

東京商工リサーチが10月7日に発表した集計では、上場企業とその子会社で、2026年に発生した100万件以上の個人情報漏えいが、10月5日までに10件に達しました。2025年の通年(6件)をすでに超えていて、過去最悪のペースだそうです。

最大はKDDIのメールシステムへの不正アクセスで、1,223万件あまりのメールアドレスが漏えいしました。物語コーポレーションの公式アプリ経由の漏えいは1,078万件あまり、タイムズモビリティは約660万件(アカウント数)と公表されています。

ただし、件数が多い=あなたが被害に遭う、ではありません。ここが「正しく怖がる」ための最初の分かれ道です。

過剰に怖がらなくていいこと

漏洩のニュース=すぐにお金が盗まれる、ではない

たとえば冒頭のH2Oリテイリングの件では、漏えいしたのは氏名・住所・電話番号などで、不正利用は確認されていないと発表されています。

もちろん、これらの情報は詐欺メールや詐欺電話の材料にはなります。でも、パスワードやカード番号が漏れたケースとは、緊急度が違います。

「全部解約」「ネットを使わない」は現実的ではない

気持ちは分かりますが、今の生活でネットサービスをゼロにするのは難しいですよね。

しかも、解約しても過去に漏れた情報は戻ってきません。慌てて動くより、「漏れた前提で、被害が広がりにくい状態にしておく」ほうが現実的です。

ここは正しく怖がりましょう

ここからが本題です。IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」の個人編にも、「インターネット上のサービスからの個人情報の窃取」「インターネット上のサービスへの不正ログイン」「クレジットカード情報の不正利用」「フィッシングによる個人情報等の詐取」などが並んでいます。

1. パスワードの使い回し

ここが最大の落とし穴です。

KDDIの事案では、メールアドレスに加えてパスワードも漏えいしたと報じられています。もし同じパスワードを別のサービスでも使っていると、そちらにも不正ログインされる可能性があります。

被害を連鎖させる一番の原因は、使い回しです。逆に言えば、ここさえ対策しておけば、1つのサービスが漏れても被害を小さく抑えられます。

2. 「漏洩しました」を装ったフィッシング

漏洩ニュースのあとは、それに便乗した偽メールやSMSが増えやすくなります。

フィッシング対策協議会は6月26日、KDDIの事案に関連して、ISPの認証情報が悪用されたとみられるフィッシングメールの報告を受けているとして、緊急情報を出しました。正規のメールアドレスから送られているとみられ、通常の不審メールより見分けにくい、と報じられています。

つまり「送信元が本物っぽいから大丈夫」は通用しないということです。メール内のリンクは踏まず、公式サイトや公式アプリから確認するのが基本です。

3. カード情報・本人確認書類が漏れたケース

カード情報が漏れた場合は、実際に不正利用につながることがあります。2026年6月には、通販サイトから流出したクレジットカード情報を使った不正購入で、佐賀県警が逮捕者を出した事例もありました。

また、タイムズモビリティについては、東京商工リサーチが「運転免許証画像を含む本人確認書類情報が漏えいした可能性がある」として、件数だけでなく内容の精査も必要だと指摘しています。同じ100万件でも、何が漏れたかで重みがまったく違うんですね。

漏れた情報別・対応の目安

一般的な目安をまとめました。実際の対応は、必ず該当企業からの案内を優先してくださいね。

漏れた情報主なリスク優先度やること
メールアドレスのみ迷惑メール・フィッシングの増加低〜中不審なメールを開かない。迷惑メール設定を見直す
氏名・住所・電話番号詐欺電話・なりすましの材料になる中知らない連絡は、公式窓口に自分から確認する
ID・パスワード不正ログイン、他サービスへの連鎖高すぐにパスワード変更。使い回しも全部変更。二段階認証を設定
クレジットカード情報不正利用高利用明細を確認し、カード会社に連絡(再発行も検討)
運転免許証などの本人確認書類なりすましでの契約など高企業の案内に従い、身に覚えのない請求や契約に注意

「漏洩のお知らせ」が届いた日にやること

  1. メール内のリンクは踏まない。公式サイトや公式アプリの「お知らせ」で、本当に発表されているか確認する
  2. 漏えいした「項目」を確認する。メールアドレスだけなのか、パスワードやカード情報も含むのか
  3. パスワードが含まれる、または不明な場合はパスワードを変更する。同じものを使っている他のサービスも変更する
  4. カード情報が含まれる場合は、利用明細を確認してカード会社に相談する
  5. しばらくは、不審なメール・SMS・電話が増える前提で過ごす

ここで大事なのは、1番目です。「漏洩のお知らせ」自体が偽物というケースもあるので、まず本物かどうかを疑うのが鉄則です。

防災士目線で考える「正しく怖がる」

防災でよく言われるのが「正しく怖がる」という考え方です。

  • ハザードを知る(何が起きうるのか)
  • 自分への影響を見積もる(自分はどこまで被害を受けうるのか)
  • 優先順位をつけて備える(全部やろうとしない)

これ、情報漏洩にもそのまま使えます。「漏れた情報の種類」がハザード、「パスワードを使い回していないか」が自分の弱点、「通知が来たときの手順」が避難行動、というイメージです。

実は10月中旬、神奈川県内で、防災情報を配信する会社への不正アクセスが報じられています。横須賀市では最大約5万9千人、秦野市では約3万3千人分のメールアドレスが漏えいした恐れがあるとのことです。

防災士としては、少し複雑な気持ちになるニュースでした。ただ、「防災メールが危ないから解約しよう」と考えるのは、もったいないと思います。災害時に情報が届かなくなるリスクのほうが、場合によっては大きいからです。

登録しているメールアドレスが漏れた前提で、防災メールを装った偽メールに注意する。これが現実的な対応だと、うさ夫は考えています。(※あくまで私の考えです。各自治体からの案内も確認してください)

防災と同じで、怖さを知ったうえで、できる備えを淡々と進める。備えあれば憂いなしです。

今日からできる備え

  • パスワードの使い回しをやめる(パスワードマネージャーの利用がおすすめです)
  • 二段階認証・パスキーを、お金や個人情報に関わるサービスから順に設定する
  • クレジットカードの利用通知をオンにしておく
  • メールのリンクからではなく、公式アプリやブックマークからログインする習慣をつける
  • 登録するサービスを増やしすぎず、使っていないアカウントは整理する

全部を一気にやる必要はありません。まずは「パスワードの使い回し」から手をつけるのがおすすめです。

まとめ

  • 今年の情報漏洩は過去最悪のペース。でも「漏洩=即被害」ではない
  • 大切なのは、何が漏れたかを確認すること
  • 怖がるべきは、パスワードの使い回し、漏洩を装ったフィッシング、カード情報や本人確認書類の流出
  • 通知が来たら、まずリンクを踏まずに公式サイトで事実確認
  • 怖がりすぎず、無関心にもならず、優先順位をつけて備える

本記事は、2026年10月26日時点で確認できた報道・公的機関の情報をもとに、筆者が独自に整理したものです。最新の情報は、各社・各機関の公式発表でご確認ください。

参考にした情報

・H2Oのシステムに不正アクセス 顧客126万件の個人情報漏えい(共同通信、2026年10月19日)
・上場企業の個人情報漏えい 2026年は100万件以上がすでに10件 過去最悪ペース(ScanNetSecurity、東京商工リサーチ発表を報道、2026年10月21日)
・情報漏えい大型化、上場企業で100万件超10件(LOGI-TODAY、2026年10月7日)
・プレス発表「情報セキュリティ10大脅威 2026」を決定(IPA、2026年1月29日)
・情報セキュリティ10大脅威2026(個人)(Impress)
・KDDI事案とフィッシング対策協議会の緊急情報(ロケットボーイズ)
・個人情報漏洩のニュース(ロケットボーイズ)
・防災情報配信サービスへの不正アクセス報道(神奈川新聞、2026年10月13日〜16日)

最後に

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うさ夫キャンプ(YouTube)

それでは、また次の記事でお会いしましょう。良い1日になりますように!

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