ルーターなどネットワーク機材を初期設定状態から使う危険性

うさ夫のネットセキュリティ

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

はじめに

みなさんこんにちは。

最近、在宅ワークやスマートホームといったネットワーク機器の普及に伴い、家庭内で利用されるルーターの数は年々増加していってます。

そして、購入したルーターを「とりあえず繋いで、初期設定のまま放置」しているケースが多く見られます。
実はこの行為はとても危険なのです。

このブログでは、ルーターを初期設定のまま使い続けることのリスク
過去に実際に発生したセキュリティ事故の事例を紹介していきながら、具体的な対策について解説します。

初期設定のままでは危険な理由

なぜ初期設定のままでの運用が危険なのでしょうか?
ここからは具体的な例を挙げて説明していきます。

初期パスワードの推測による不正ログイン

ネットワークルーターには、SSIDやパスワードなどあらかじめ複雑なパスワードが設定されていたりしますが、そのほかにルーターの管理画面のパスワードなどが設定されています。

しかし、ルーターの管理画面パスワードが非常に推測しやすい文字列だったりすることが多いのです。

ルーターの管理画面に外部から侵入されると、ルーター全機能にアクセスが可能なため、ルーターの中にある行き先情報などを変更されたり、侵入者の都合の良いように書き換えられることがあります。

実際のパスワード例を挙げることはこちらでは控えますが、まずルーターなど購入後は、管理画面のパスワードを変更することをおすすめします。

機器の乗っ取り

不正にログインが行われたルーター製品などを文字通りのっとり、不正なプログラムを仕込まれることで、外部への攻撃に無意識に加担させられたりすることがあります。

ニュースで今伝えられているネットワーク障害、実は手元のルーターが加担していたり・・・なんてことも起こりかねません。

ネットワーク機器が不審な動きをしていないか、確認をするようにしましょう。

情報の盗聴

前述のようなアクセス方法で不正侵入されたルーターは、盗聴する仕組みを仕掛けられる可能性もあり、自宅での通信内容が他者へ漏洩するという懸念も発生します。

そのような状態になると自分の通信がどこまで漏れているのか把握できず、非常に厄介です。

過去に発生した事故事例

Miraiボットネット事件

2016年に世界的に大きな被害をもたらした「Mirai(ミライ)ボットネット」は、
初期設定のまま利用されているIoT機器(監視カメラやホームルーターなど)を片っ端から乗っ取り、
巨大なDDoS攻撃を実行
しました。

TwitterやNetflix、GitHubなどの大手サービスが一時的にダウンするほどの大規模攻撃となり、世界中のセキュリティ関係者に衝撃を与えました。
この事件から「デフォルトパスワードを使い続けることの危険性」が広く認知されるようになりました。

危険を回避するための対策

このようなセキュリティ事故の危険を回避するためには、最低でも次のような対策を気にしておきましょう。

管理者パスワードの変更

購入したネットワーク機器のパスワードは、初期パスワードからあまり時間を置かずに新しいパスワードへ変更しましょう。なるべく複雑な文字列を設定することが有効です。

ファームウェアの定期的なアップデート

ルーターのメーカーが提供する最新ファームウェアを適用することで、既知の脆弱性を修正できます
定期的に公式サイトをチェックし、ファームウェアの更新情報があれば早めに適用する習慣を身につけましょう。

そのほかにも対策すべき項目はありますが、取り急ぎ以上の内容を確実に実施しましょう。

最後に

ルーターを初期設定のまま使うことがどれほど危険か、過去の事例を交えてご紹介しました。

一度踏み台にされると、自分だけでなく他者にも大きな迷惑をかける可能性がありますし、犯罪に加担することにもなりかねません。

ルーターは「インターネットとつながる玄関口」ともいえる重要な機器です。
今日からでも、セキュリティに注意して運用してきましょう!

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